経営手がかりシート・5131

(令和3年(2021年)9月版)

 

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5131有利な条件で融資・投資受入

 

●テーマ名(詳細版)

  技術力・競争力の源泉・知財を活かして有利な条件で融資・投資受入

 

テーマの説明

 このテーマは、知的財産をはじめとする、自社の強み(競争力の源泉)を活かして有利な条件で、投資・融資を受けようとすることに関するものです。知的財産をはじめとする、自社の強み(競争力の源泉)が明確になっていることにより、金融機関等からの融資・投資を受けやすくなることもあります。必ずしも、知的財産を担保とした融資になるとは限りませんが、通常の融資・投資においても、より有利になることが期待できます。

 融資や投資への判断材料を提供するために、「知財ビジネス評価書」や「知的財産報告書」のような資料を用意することもできます。また、そのような資料の作成まではしないとしても、金融機関等との話し合いの際に、自社の強み(競争力の源泉)や経営戦略・ビジネスモデル(自社の事業において何を利益の源泉とするかの設計)を明確に説明できるようにしておくことが、融資・投資につながります。

 

参考テーマ

 

5101…知財活動の位置付け・波及効果の総論

 知的財産に関する活動の位置付け・波及効果に関する幅広い検討を行う場合。

 

●事例

 

・ココがポイント! 知財戦略コンサルティング 〜中小企業経営に役立つ10の視点〜 

2009年3月 特許庁

https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1247689

pp.77-84

株式会社昭和

製品開発や事業化にともなって、経営が安定し、好条件で金融機関から借り入れができ、商社等から資本参加してもらっている。」

 

・ココがポイント! 知財戦略コンサルティング 〜中小企業経営に役立つ10の視点〜

2009年3月 特許庁

https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1247689

pp.85-92

株式会社ナミックス

「最近では銀行も「特許はどうなっているのか」と聞くようになってきている。」

 

・中小・ベンチャー企業知的財産戦略マニュアル2006

中小機構

https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1247703

pp.65-72

株式会社アクロス

地域中小企業知的財産戦略支援事業におけるモデル支援事業(2005年度(平成17年度))。

共同出願を用いた資金調達は難しい面がある。

出願する発明とノウハウとして秘匿する発明を明確に区別することにより、投資家への開示(ディスクロージャー)の観点からみて好ましいものとなった。

自社の有する知的財産の整理をすることにより、知的財産のうちどの部分を切り出して、資金調達スキームに乗せるのかが明確になった。

資金調達スキームとして、SPC(特別目的会社)スキームSPV(特別目的事業体)スキームを検討した。」

 

・中小・ベンチャー企業知的財産戦略マニュアル2006

中小機構

https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1247703

pp.29, 98-106

株式会社ハルナ

地域中小企業知的財産戦略支援事業におけるモデル支援事業(2004年度(平成16年度))。

「自社のビジネスモデル・技術内容を踏まえ、コア事業に関して特許調査・分析・特許マップの作成を行い、他社との技術の差別化度合いを測定した。そして、投資家に対する知財情報の情報開示に利用する「知的財産報告書」の作成を行った。

「知的財産報告書」の作成により、技術力の優位性に関する認知度を向上させて会社の信用を高めるとともに、将来の株式公開に備えることを意図した。

「知的財産報告書」の導入効果が高いのは、株式公開等により外部投資家の資金を調達する時期であると考えられる。

実際には、「知的財産報告書」そのものを積極的に利用しなかったものの、その過程での成果である、「技術内容の分析」「事業・研究開発・知的財産の相互関係の整理」を活用することで自社商品の優位性について説得力のある説明ができたことが、融資のきっかけの一つになったと、自社では考えている。」

 

・中小・ベンチャー企業知的財産戦略マニュアル2006

中小機構

https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1247703

pp.107-113

大丸産業株式会社

地域中小企業知的財産戦略支援事業におけるモデル支援事業(2004年度(平成16年度))。

「大企業から知財(特許・製造ノウハウ等)・人材・商標などを譲り受けて事業を行っている。

「知的財産報告書」のレベルまではいかないまでも、これまで頭のなかで考えていた知的財産戦略を明確に示すことで資金調達の一助となる可能性が高まっている。

資金調達をベンチャーキャピタルと銀行に依頼した際に、本知財戦略プロジェクトでの検討結果・報告が大きな信用力となり、ベンチャーキャピタルからの出資、銀行からの融資が実現した。」

 

●参考情報

 

・令和2年度に提供した「知財ビジネス評価書」のサンプル

 「知財ビジネス評価書」ごとの特徴

 令和2年度に知財ビジネス評価書を作成した評価会社一覧

特許庁

https://www.jpo.go.jp/support/chusho/kinyu-katsuyo.html

「知財ビジネス評価書」は、

金融機関等に融資の判断に資する情報を

提供することが意図されています。

 

知的財産情報開示指針

 特許・技術情報の任意開示による企業と市場の相互理解に向けて

平成16年1月 経済産業省 

https://www.meti.go.jp/policy/intellectual_assets/pdf/2shishin.pdf

 

・知財金融ポータルサイト

特許庁

https://chizai-kinyu.go.jp/

 

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