経営手がかりシート・0641

(令和3年(2021年)9月版)

 

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0641ファブレス(研究と製造を分離)

 

●テーマ名(詳細版)

  ファブレス化(製造を分離)

 

テーマの説明

 このテーマは、自社は研究開発を行って、知的財産権を取得するところまで行い、他社に知的財産権をライセンスして、製品の製造を任せることに関するものです。製造部門を持たなくて済む(ファブレス化できる)ので、設備投資がその分少なくできるメリットや、他社の権利を侵害する可能性を低くできる(他社からの攻撃を受けにくい)メリットがあります。反面、自社の知的財産権を確実にライセンスし、ライセンス料を回収するためには、事前の市場(ニーズ)調査周到な知的財産権取得活動が必要となります。

 下記の事例によれば、知的財産に関して独占排他的な地位を確立できる事業分野の範囲が限られる場合には、利益確保のために、国内市場だけではなく外国市場もターゲットにする必要が生じることがあるようです。その場合は、外国についても知的財産権を取得する必要が生じます。

 

●事例

 

・中小・ベンチャー企業知的財産戦略マニュアル2006

中小機構

https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1247703

pp.48-57

株式会社糖質科学研究所

地域中小企業知的財産戦略支援事業におけるモデル支援事業(2006年度(平成18年度))。

「医薬品の研究開発を行うバイオベンチャーである。

研究成果を知的財産として権利化し、主に医薬品への応用を中心にライセンスアウトする方針である。

この事業形態においては、技術進歩や市場の変化に対応した研究開発を行い、研究開発の成果を確実に権利化していくことが重要である。」

 

・中小・ベンチャー企業知的財産戦略マニュアル2006

中小機構

https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1247703

pp.121-127

アーベル・システムズ株式会社

地域中小企業知的財産戦略支援事業におけるモデル支援事業(2004年度(平成16年度))。

半導体の設計あるいは応用技術を収入源としてるファブレス指向の企業である。収入源としては、特許開示収入開発業務支援収入OEM供給事業収入がほぼ同額である。半導体の設計・応用技術とは別に、いくつかの要素技術も所有している。」

 

・中小企業支援知的財産経営プランニングブック

平成23年3月 特許庁

https://www.jpo.go.jp/resources/report/chiiki-chusho/chizai_planning.html

https://www.jpo.go.jp/resources/report/chiiki-chusho/document/chizai_planning/all.pdf

pp.59-60

株式会社日本開発コンサルタント

「開発に特化したファブレス企業である。

開発テーマを絞り込んでその分野での独占的なポジションを得ることと、(開発テーマを絞れば国内の市場規模が限られてしまうので、)市場を海外にも求めることを、事業展開の基本方針にしている。こうした事業展開を進めるためには特許の取得が必須と考え、海外でも売れる製品であること、特許を取れる製品であることが、開発テーマ選定の基準になっている。

特許にさける予算が限られるなか、出願分野を主力事業に集中するとともに、海外展開のための必要な外国出願の予算を確保するために、効率の高い特許出願への取り組みを進めている。」

 

●参考情報

 

中小企業経営者のための技術契約マニュアル

東京都中小企業振興公社 東京都知的財産総合センター

(秘密保持、共同研究、業務委託(受託)、共同出願、実施許諾(ライセンス)、譲渡、オプション、OEM/ODM、技術指導)

https://www.tokyo-kosha.or.jp/chizai/manual/gijutsukeiyaku/

https://www.tokyo-kosha.or.jp/chizai/manual/gijutsukeiyaku/rmepal000001uypx-att/gijutsukeiyaku_all.pdf


 

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※令和4年2月10日改訂

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※令和3年9月10日改訂

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